我が家で飼った始めての文鳥、おちゃこさん。手の中が大好きで甘えん坊のヒナでした。
しかし、お迎えして1ヶ月も経たないまま、亡くなってしまいました。
もちろん、考えたところで明確な原因がわかるわけではないのですが。
2代目のこむぎさんが来てなお、思い出し、色々考えてしまいます。そのくらい、おちゃこさんは我が家ではとても大きな存在です。
亡くなるまでの主な流れ
お迎え時
状態
こむぎさんと比べ、おちゃこさんは比較的成長した段階でお迎えしました。
- 文鳥シーズン終盤で残っていた子
- 生後4週程度
- 止まり木に止まることができる
- 一人餌ではないが、シードをついばむことはできる
- さし餌は一日2回でOK
あと少しでさし餌卒業、という状態でしょうか。
羽も生えそろっていて、短い距離ではありますが、パタパタと飛んでいたのを覚えています。
気になっていたこと
とりあえず、私が気になっていたのは「足の状態」です。
右足と左足が若干、大きさが違うように見えました。
また、左足の前中央の爪が少ししか生えておらず、何もしていないのに尖らずに先端が丸まっている状態。最初に掲載している画像を見手もわかりやすいと思います。
下手な絵ですが、前から見るとこんな感じです。
文鳥の爪って血管が見えると思うのですが、みた感じ血管もなさそうでした。
健康診断
色々状況が変化したのは健康診断だったと思います。
我が家にお迎えして1週間後くらいの時に、健康診断へ行きました。
体重について
体格が小さい方なのか、と思っていたのですが、どうも栄養が足りていないとのこと。
体重21g、骨格がもう出来上がっているため、これ以上大きくすることは難しい。
その小さめの骨格ですら身についてないため、もう少し太った方が良いとのこと。
原因
購入したお店が古い小鳥店だったため、ヒナの成長過程でパウダーフードなどを使っていなかったことが原因ではないかとのこと。
さし餌はまだ行えるので、パウダーフードを与えることで様子見ということになりました。
足の大きさ、爪について
これについては、生まれつきのものではないかと言われました。
成長過程で爪を折ってしまう子もいますが、生えてくるかどうかはわからないとのこと。
折ってしまったのであれば生えてくることもありますが、生まれつきであれば生えてくることはないだろう・・・。
ただし、止まり木に掴まれないということもないので、気にする必要はないとのことでした。
メガバクテリア
フンの検査をしてもらった際に、メガバクテリアの菌が見つかりました。
通常文鳥では重篤化することはほとんどないそうで、菌の量によっては特に処置も不要とのこと。
しかし、おちゃこさんはメガバクテリアの量が非常に多く、先生も「どこを見てもいる、初めて見るほどの量」と言っていました。
あまりにも多いので、薬を処方してもらい、数を減らすことになりました。
原因
これについては、親鳥か小鳥店での飼育環境のどちらかになるとのこと。
我が家の飼育環境ではないことに安堵した一方で、なんだかやるせない気持ちになったのを覚えています。
薬の服用
メガバクテリアの菌を減らすため、薬の服用が始まりました。
オレンジ色の液体の薬で、さし餌に混ぜて服用させるというものでした。
開口呼吸が始まる
今まで全くしていなかったのですが、薬の服用を始めてから、食後に開口呼吸をするように。
薬が効いているのかな?と思っていたのですが、上を向きながら「ヒッヒッ」と荒い呼吸をしているのを見て、これはおかしいと感じるように。
大体1時間もすれば治ってはいたのですが、開口呼吸をするたびに辛そうなおちゃこさんを見て涙が止まりませんでした。
病院に連絡
あまりにも体調がおかしいので、病院に電話で連絡することに。
結果、「薬のアレルギーではないか」とのことでした。
先生もアレルギーを持っている子に直接関わることは初めてだが、少なからずアレルギーの鳥さんはいるとのこと。
即、薬は中止になりました。
薬のアレルギーを受けて
薬のアレルギーということで、色々わかったこと、気をつけなければならいことがありました。
- とても免疫力の弱い文鳥であること(メガバクの菌の量も踏まえて、免疫力が弱いのでは?とのこと)
- 薬が今後使えなくなる恐れがあること(今回使用した薬が弱い薬のため、病気にかかっても他の薬を使うことができない恐れが)
- 何か起きても自然治癒が前提になってしまうこと
- メガバクについては、自己免疫が勝って発症しないことを祈るのみに
免疫力が弱いのに、自己免疫に頼ることになるという状況に。
一番怖かったことが、薬を使えないことでした。何かあっても病院は頼ることができないということですね。
体調が激変
薬をやめて、これから病気をしないように頑張ろう!と思った矢先。
おちゃこさんの体調が激変しました。
症状
フン
- 切れが悪く、お尻から液体が垂れている(下痢)
- 色が黄色がかっている
- 未消化便が出始める
行動
- じっとして動かない
- 目を閉じて、明らかに具合が悪そう
- 足を引きずる動きが見られる
- 立ち方に違和感
上記のように、ペタッと立っていて、足にあまり力が入っていないように見えました。
その他
- 食欲がない
- あまり鳴かない
- 膨らんでいる
病院へ
薬は使えないと言われていましたが、とりあえず病院へ。
受付の方が見た瞬間、「体調が悪そうなので」と、保温のために裏に連れて行ってくれました。
原因の推測
かなり衰弱しており、診察できないのでなんとも言えないということでしたが、消化器官で何かしらの炎症等が起きているのではないかということ。
また、足を引きずる動きが見られる
ため、神経障害が起きているのではないかとのこと。
飼育環境の問題ではなく、個体の生まれつきの免疫力が影響しているようでした。
今後の対応について
- かなり衰弱している
- 薬が使えない
ため、詳細な診察もできないし、治療もできない。
連れて帰るか、入院させるかを選択するよう言われました。
入院させて薬で治療できるわけではなく、注射で栄養補給をするのみ(衰弱していてそれも厳しいかもしれない)と言われたため、我が家で最後まで見守る決心をしました。
このとき、先生に「どちらを選んだとしても、飼い主さんの選択がこの子にとって最善の選択ですよ」という言葉をかけていただいたのですが、本当に心が救われました。
お別れ
ご飯をたべれなくなり、最後には起き上がることもできませんでした。
とても衰弱していたのにも関わらず、ある時、かごの中でこれでもかというほど暴れだし、手の上に乗せると安心したようにじっとしていました。
安静にさせなければならないことはわかりますが、おちゃこさんなりに、なんとなくわかっていたんじゃないかと思います。
満足してもらえるように、手の上で寝かせてあげました。
こんなに体調の悪い中、3日間も頑張って生きてくれました。本当に強い子でした。
最後は「もう大丈夫だよ、おやすみ」という声をかけると、荒くなっていた呼吸が止まり、眠るように息を引き取りました。
21gあった体重も、最後は16gまで落ちていました。
まとめ
色々とつらつら書いてしまいましたが、私の中でなんとなく考えていることは以下です。
- シーズン終わりの子で、元々体が弱かった(足の大きさの不揃い、爪が生えない、痩せているなどの生育不良)
- 文鳥であれば増殖しにくいような菌がうようよいたり、薬にアレルギーが出るほど免疫力が弱かった
- 免疫力が弱くて、なんらかの病気が発症してしまっていた(神経障害、太らないなど)
これ、といった明確な原因を突き止めることができないのが本当に苦しくてなりません。
ですが元々体が弱かったため、さらに免疫力が下がる換羽の時期に耐えれなかったのが一番の原因ではないかと私は考えています。
鳥は体の不調をあまり表に出さず、突然亡くなるとよく聞くのですが、体調不良を感じてからはおちゃこさんもあっという間でした。
だからこそ、鳥の異変はすぐに感じ取らなければならないし、長く一緒に過ごすためにも、お迎えするときは元気な文鳥のヒナを選ぶことが必要だと感じています。
おちゃこさんにもっといろんなことを経験させてあげたかったな、もっと一緒に居たかったなと今でも思います。